【伝説】巨大白ゴーヤ、アップルゴーヤをつくる岡村農園は夏なのにクリスマス気分を味わえる。

巨大白ゴーヤ農家 岡村農園にアポを取る。

先日館林の天ぷら栄さんで聞いた、白ゴーヤをつくる農家が埼玉県にあるという情報。

色々検索して調べたところ、こんなHPを発見。

なになに、上里アップルゴーヤとな。

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色々HPを見回すと、HPの主らしきオジサンを発見。

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(出典:岡村農園 ギャラリーページ

岡村秀雄さん、通称 寅ちゃん というらしい。

なんだろう、このただならぬ佇まい。そして鋭い眼光。
戦闘力かなり高そうやで。

 

おそるおそる電話で取材を申し込むと

「趣旨と目的がよく分かんねーけど、とりあえず遊びに来いや!」

 

とフットワーク軽い回答。あざーす。

 

というわけで早速8/20(土)にアポを取って訪問してきました。

 

最寄り駅は神保原 都内から約2時間

地図上では館林とあまり変わらなそうですが、ちょっと遠いです。ってか神保原ってはじめて聞いたよ。

本庄の隣駅でございます。

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駅構内に貼られているポスターがなんかジワジワきます。

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▲グリズリーっぽい熊 と こども好き? のコントラストがなんとも。

 

 

こちらが神保原駅前。

コンビニがねぇ!

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事前に資料をコンビニで印刷しようと思っていたのですが、

最寄りのコンビニまで1.2km という全然OKじゃないGoogleの回答を聞いて

諦めました(笑)

 

 

アップルゴーヤの寅さん現る

10:30 待ち合わせの時刻に現れたのは、軽トラに乗った生命力強そうなこのおっちゃん。こと寅さん。

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こう見えて、御年70歳。見えねぇ!

 

第一基地に案内していただきます。

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なぜか冒頭、小川で泳ぐメダカの解説を受けます(笑)

あれ、ゴーヤの取材で来たんだけどな・・・

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元NTTのモーレツ社員だった寅さん

寅さんのご経歴を聞いたところ

NTTに勤務されていて、当時はテレホンカードを数十億単位で売りまくる敏腕営業マンだったそう。

テレホンカードとか超懐かしぃわ!

 

定年後はメダカを養殖し、地元の川に放流(その数30万匹!

またシャチホコ型のメダカを交配で作り出して販売したりとなんか超アグレッシブ。

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(出典:めだかや

 

 

でこのメダカ交配で得た品種管改良ノウハウが、アップルゴーヤの誕生につながっていったそうです。

 

なるほど、さっきのメダカはフリだったのね!

 

 

薄緑ゴーヤこと青秀

メダカの後案内されたのが、ここ第1農園。

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うわー壮観の風景です。実際やっぱ涼しい。

 

ここで育てられているのは、青秀 という品種。

薄緑色の球形ゴーヤです。手持ちのジブン手帳と比較。けっこうデカイ!

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味を試食させていただいたのですが、薄みどりだけあって苦味も薄めです。

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てかホント70才に見えねぇよ寅さん。何食ってんだろ。

 

ちなみに肥大する前の実がコチラ。

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肥大前の時点で丸っこい感じですな。

 

受粉はこのハウスでは熊蜂を使っているそうです。

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手作り熊蜂さんのお家。

 

なんか蜂に愛着湧いてきますね。

 

ちなみにこの青秀ゴーヤは現在2つの商社を通して販売中とのことです。

 

伝説の白ゴーヤはまるでクリスマスツリーだった。

その後いくつかのハウスを見せていただいた後、最後にたどりついたのがココ。

ゴーヤトンネルが9本!広さにして約330坪

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中に入ってみるとそこには・・・・

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うわーすげぇ!超巨大白ゴーヤがたわわに実っとる!!

 

この白いアップルゴーヤ、品種名は 白秀 というそうです。

 

どうです?この太さ。尋常じゃないでしょ。

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こんなのが大量にウヨウヨ実ってるわけなんですよ。

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どうです緑と白のコントラスト、クリスマスみたいな雰囲気でしょ?

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なんかデジャブ感あるなぁと思ったら、中野龍三さんちのクリスマスゴーヤでした。

ステキやで。

(出典:中野龍三Web

 

 

伝説の白ゴーヤ 白秀のお味は・・・?

寅さんがアップルゴーヤの実の切片をかじらせてくれたので食べてみると・・・

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苦くない!

苦さレベルで言うと、通常のゴーヤの10%くらい。

 

これならジュースやらサラダにしても、苦手な人は食べられるかも。

アップルゴーヤは現在縮小傾向にあるゴーヤ市場の撹拌に寄与するかもしれない。

 

岡村農園は、種メーカーである。

あと、訪問するまで岡村農園さんってアップルゴーヤをつくって出荷している農家さんだと思っていたのですが

その実態は種メーカーでした!

 

具体的には、熟して落ちた実から種を採取して

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品種ごとにより分け乾燥し

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▲このDIY創意工夫感がスゴイ

 

不良な種を取り除き

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1年中クーラーをつけっぱなし 18度に保たれた冷温室で保管し

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1年以上寝かせて出荷。

時間をおいたほうが、本当に強い種が残るんだそうです。

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うーんすごい品質管理と手間暇!

ぼくがベランダゴーヤ研究所と名乗るのが恥ずかしくなるほどのラボ感でしたよ。

 

でこの種がけっこういい値段で売れるんですよねぇ。

びっくりしました!
けどこれだけ手がかかっているなら納得です。

 

 

アップルゴーヤは8年かけて開発した。

で、この種市場で高付加価値がつくアップルゴーヤの開発ストーリーがすごくて。

 

普通の中長ゴーヤを育てる中で出てくる奇形株同士を掛けあわせ続けた結果、

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この まん丸ゴーヤなアップルゴーヤ を作り出したんですって。

その期間足かけ8年。ひぇー!

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種の形も丸いぞな!

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で、苦労して開発したアップルゴーヤは

・種苗登録(特許の農業版)

・商標登録

で知財としてガッチリ守る

という徹底ぶり。

 

 

農業って苗買ってきて、それを育てて売る ってイメージだったんですが

こういったアプローチも可能なんですね。

 

特に 種苗登録については夢のある話 だなぁと思いました。

 

NHKの取材も来たりする

あとけっこう新聞やらTVの取材が来るそうで。

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▲7月にNHKで放送された紹介映像(録画)を嬉しそうに解説する寅さん。笑うとチャーミングです。

オシャレさんで帽子の数もハンパねぇ。

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本人曰く、ちょいワルオヤジを目指しているそうです。外見は十分ワルそうです笑

 

 

ユニークな人にはユニークな人が集まる

そうこうしていると寅さんのお知り合い イワタさんが遊びにこられて。

高崎のダルマをいろいろアレンジする商品企画をされているそうです。

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ゴリラのダルマとかおもろいな。

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▲ちなみにバカ売れしているとのこと

 

実はわたくし、お世話になった人がこの秋選挙に出られるので、

帰りに近くの高崎に寄って だるま を買おうと思っていたんですが

その話を伝えると なんか車でだるま屋工場に連れてってくれるという超展開に。

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で、創業150年以上の歴史を持つ 茂田だるま さんにて 選挙用のダルマを購入。
候補者の名入れも対応してくれます。
 

ラッキーすぎる。
 

まとめ

自らアップルゴーヤという品種を開発し、販売していくバイタリティあふれる岡村秀雄さんこと寅さん。

70才に見えないその若々しさの源泉は、

人生を他人任せにせず、自分で試行錯誤を積み重ねてきた結果なのかなと感じた1日でした。

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▲おみやげに3個アップルゴーヤを頂く。美しい。

今日の一句

”農園の 皮を被った 種ベンチャー”

 

NHKで放映された番組が8/25に再放送されるそうです。

アップルゴーヤ NHKうまいッ ニガウリ再放送8月25日(木)15:10~15:44(NHK総合)

 

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